15人が本棚に入れています
本棚に追加
「ちゃんと前見んと危ないで、少年」
女性は明るく笑うと、すくっと立ち上がった。
(あれっ?)
眞は何かに気づいた。
どこかで聞いた声。
喋り方は違うが、どこか優しい声。
しかし思い出せない。
そうしている間に女性は眞の頭をポンと軽く叩くと、そのまま去っていきました。
(うわぁ)
家族や兄弟しか触られたことがない頭を、見ず知らずの女性に触られたことで眞の体は限界まで熱くなった。
(思い出した!)
熱冷ましも兼ねて歩いていた眞は、ある結論に辿り着いた。
「運転手さんだ! いやっほい!」
眞は憧れの人に出会えた喜びを素直に表現した。
最初のコメントを投稿しよう!