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回りは夜を迎え、暗くなっていく。
だが現在愛の頭の中は総菜屋に行くことで一杯で、回りのことを見てる余裕は皆無に等しい。
と愛の体が向こうから来た人影にぶつかった。
その反動で体が後退り、手をつく間もなく地面に尻餅をつく。
「痛ぁ~い」
反射的に言葉が出る。
「ごめんなさい!」
同時に尻餅をついていた男性が近寄ってくる。
「ちゃんと前見んと危ないで、少年」
愛はすぐに立ち上がり、明るい笑顔を見せた。
(さて総菜屋、総菜屋)
愛はぼんやり突っ立っている男性の頭をポンポン叩くと、今度こそ総菜屋を目指した。
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