辻野シン

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「母さん!?」 肩を揺すりながら声をかけるが反応がない。 大変だ…救急車呼ばなきゃ! 道が込んでいたみたいで20分ぐらいしてからやっと救急車が来た。 救急車に乗り込んでからも声をかけ続けるがやっぱり反応がない。 約10分程で病院へ着き、そのまま緊急手術。 俺は祈るような思いで手術中の点滅が消える3時間を過ごした。 手術が終わったのか医師らしき人が出てくる。 その表情は暗い。 …まさかな…。 「先生…母さんは…?」 「…残念ながら…。」 え? 今なんて? 「あの…もう一度お願い出来ますか?」 「…残念ながら亡くなられました…。」 吐き気が一気に込み上げてきて、堪らずその場に吐いてしまう。 「だ、大丈夫ですか!?」 嘘だろ? 母さんが死んだ? 嘘だろ? 俺はこれから一人ぼっち?
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