32人が本棚に入れています
本棚に追加
トボトボ歩いていると、じきに不良がいつもいる屋上の入口に着いた。
出来れば行きたくないが行かないよりはマシだろう。
重たい鉄のドアを開けると不良が3人笑いながら地べたに座っていた。
不良の1人が気付いたらしく俺に声をかけてきた。
「あれ?パシりのシン君じゃん。今日は誰のパシり?」
ムカつく顔でゲラゲラ笑っている。
「よう。メロンパン買ってきてくれた?」
さっき俺をいじめた奴が近付きながらニコニコ話しかけてくる。
「すいません…実は今日お金なくて…。」
「あ?」
途端に奴の表情が変わる。
「おい、手貸せや。」
奴の声に反応して残りの2人が近付いてくる。
3人による暴行。
人数が多い分痛みも多い。
「ごめんなさい!ごめんなさい!」
必死に謝るが奴等はやめようとしない。
何分ぐらい経ったろうか。
腕や腹がジンジンと痛む。
「おい、シン。明日はちゃんと金持ってこいよ。」
そう言うと奴等は去っていった。
…ああ痛い。
いつか絶対仕返ししてやる。
…いつか。
最初のコメントを投稿しよう!