辻野シン

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「ん…」 しばらくしてから目を覚まして壁にかかった時計を確認すると、8時を指していた。 結構寝てたな。 6時頃帰ったから2時間くらいか。 …なんで起こしに来ないんだ? 疑問に思った俺は下の様子を確認しに行った。 「母さん…?」 声をかけるが反応がない。 …返事くらいしろよな。 「母さん?」 今度は大きめの声を出すが、やはり反応がない。 出掛けてるのか? 明かりもついてないし。 明かりをつけようとスイッチのある所へ向かうと何かに蹴躓いた。 「うわっ。」 情けない声を出しながら前方に倒れる。 こんな所に物なんか置くなよ…。 蹴躓いた物を確認しようと明かりをつけると、床に落ちてぐちゃぐちゃになったケーキや割れた皿と、ぐったりと倒れた母さんだった。 え?
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