これからの僕と僕の役割

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 能力が使える様になったらしなければいけない事がある。それは住民登録表の『能力』と書かれた欄に記入することだ。それは役所で行われる。僕が今いる場所は市役所の中、そこのソファーに座っている。  学校が終わってからやってきたので、時間は夕方。  少し経って僕の名前が呼ばれた。まず最初に役員に簡単に能力を見せつけ、それでちゃんと能力が使えるかどうか確認されたところで手続きは終わる。能力の欄には役員が書き込むらしい。  暗い道を歩きながら僕は昨日の夜の事を思い出していた。 @@@ 「能力が使える様になったとして、お前がしなきゃいけないことは分かるな?」 「市役所に行って住民票の書き換え?」 「それもそうだが、別にあるだろ?」  僕は皿を洗う手を止めて魔女との会話に集中する。魔女はいつも僕が作業をしている時に限って向こうから話しかけてくる。  僕は模範解答を言ったつもりでいたが、魔女はやれやれといった芝居かかった口調で続ける。 「お前が能力を使える様になった。そう周りの奴に思わせることだ!!」  確かに。僕は魔女の何故か力強い声を聞いて思った。 「でもどうすればいい?」 「自分じゃ何もできない哀れな羊に教えてやろう。それはお前を虐めた奴、笑った奴、嘲た奴等を倒すことだ!!」 「それは無理だよ」  僕は前半の言葉に反論した訳じゃあない。後半の文に反論したんだ。 「無理じゃねぇよ。私がいるだろ」  
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