序章

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勇斗「いや、俺はお前達を見逃す。これでどうだ?」 不良達「………」 不良達は面食らった様子でこちらを見ていた。 不良リーダー「くっ…クックック…………あーハッハッハッハッハッ……!!面白いなお前!ホッントにおもしれぇ!!」 不良A「あ~あ…やっちゃったなぁ~あいつ…」 不良C「あ、あぁ…。黒澤さんを怒らしちまった…」 勇斗「ーっ!へぇー、あんたが黒澤か…」 後ろで不良達が話していたこの男の名前に聞き覚えがあった。 黒澤「何だ?俺のこと知ってんのか?」 勇斗「あぁ、“俺達”の間ではちょっとした有名人だな」 黒澤「ナニッ?!」 俺の言葉を聞いて少し動揺を見せる。 不良A「どうしたんッスか?」 後ろの2人は解っていない様子だ。 勇斗「へぇー、なかなか鋭い様だな。今日は非番だし、腕章すると私服に穴が空くからやりたくないんだが…Set up to call…」 まるで呪文を唱えるかの様にそう呟くと、何も無かった左腕に腕章が出現する。 黒澤「なっ!?NーBOX(ナノボックス)!?それにその腕章っ!?やっぱおめぇは?!」 俺が左腕に付けている黄色い腕章には、黒い字で“風紀委員”と書かれていた。 勇斗「ふふ…。天ヶ瀬学園都市風紀委員会、制圧部隊“アイギス”所属、神田勇斗。黒澤隆、以下4 名…恐喝の現行犯で、お前達は一月の生活指導送りだ!」 黒澤「ーっ!!」 黒澤は大きく後ろに下がると、ポケットから何かを取り出して投げ付けてきた。その途端… ドカーーーーン!! 帰宅途中の男子学生M「な、何だ?!」 帰宅途中の女子学生X「ば、爆発?! 」 大きな爆発音を聞き付け集まる野次馬達。 男子学生B「お、おいあれ!…風紀に連絡した方がいいんじゃないか?」 男子学生D「け、ケンカみたいだし、風紀に連絡してくる!」 不良A「く、黒澤さん…ちょっとやり過ぎなんじゃないっス…?」 黒澤「心配すんなって。ちったぁ手加減してやったからよ」 勇斗「手加減してくれてありがとう」 黒澤「ナッ?!」 不良C「な、何だあいつ?!無傷だぞ!?」 少し黒煙が残る中、両手に気を失ってる2人の不良の襟を掴んで、無傷でそこに立っていた。 勇斗「まったく…。こんな人通りの多い所でお前は…。それこいつらはダチなんじゃないのか?」
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