鉄分事情と恋心と下ネタ……とか?

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「あれ、私はてっきり足フェチの京五さんが脚部パーツを舐めて性的欲求を満たしていると思ってたんです。京五さんの涎なら仕方ないかって我慢してたんですが」 「舐めてるかぁぁぁーッ!! つーか足フェチでもなければそんな変態行為にも及ばねーし。それよりなんでお前俺の仕業だと思った訳!?」 「やりそうじゃないですか~。京五さんって靴下からしか人を愛せない顔してますしね」 満面の笑みでしれっとそう返しやがって、殴りたい笑顔とはよく聞くが今のコイツの顔がまさしくそれだ。 人の嗜好を勝手に変な方向へ持っていくな。こんな話を聞いた誰かが誤解しやがったらどうするつもりだ。 「なんだお前靴下に欲情するタイプだったのか」と冷めたような目で百舌がそう言いながら会話に入ってきやがった。いや違ぇーから、一回もそんな変態的趣向に目覚めた覚えなんてねーから。 「誤解すんなよ、お前ん所のロボッ娘が勝手に嘘並べただけで」 「いや隠さなくても良いぞ、人それぞれそう言うのってあるもんだしな。 私はそういうのに詳しくはないが、あれだろ汚れとか臭いとかがたまらんのだろう? そんな変態なお前に私から褒美をやろう、流石に履いてからまだ半日も経ってはないが思う存分食(は)んで味わうが良い」 「だから誤解すんなってか脱ごうとすんなよ! ちたぁ乙女の恥じらいも無いのかねぇお前等は!」 千草は相変わらず発言がぶっ飛んでいて乙女らしくないし――――ロボットに乙女らしさを求める方が悪いのか、いやしかしだな――――百舌に至ってはスカートの中が見えそうになるのも構わず、褒美だなんだの勝手に言って黒のスクールソックスを脱ごうとしやがるし。 対面に座る自分としては百舌の行いに目のやり場に困る。見ないように意識を集中させても脚を開いてもぞもぞ動くから、どうも目がそれを追ってしまうらしく視界に入ってしまう――――決して興味があるから見てしまうとかではないぞ、断じて。 「あらあらお嬢、京五さんがお嬢の下半身をチラチラ見てますね~」 「バレないようにしているつもりだけどバレバレな辺りがコイツっぽいな。ほら、絶対領域から滲み出るエロス加減が良いんだろう? サービスしてやるから直視しても良いぞ」 「……うっせぇ黙れ。後サービスは絶対すんな」 スカートを捲りあげようとする百舌にそう促す俺であった。
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