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目が覚めると、雲一つない空が見えた。
あれ?僕はビルから落ちて、診断じゃ…。
起き上がって、周りを見ると後ろに桜の木、横には愛刀 桜霞があった。
『服は昨日のまま…か。』
日が高いから大体、昼くらいだろう。
町の方に行ってみるか。
街には人で賑わっていたが、町並みが僕の知っている街ととても違う。
まず、町の人が皆、着物を着ていること。
髪を結っていること。
刀を腰に下げていること。
僕は刀を持っているが、普通なら銃刀法違反で捕まるはず…。
「おい餓鬼、何してくれてんだぁ?
袴が汚れちまったじゃねぇか、あぁ゙ん!」
「う、うわぁぁあん。」
何か揉めている声が聞こえた。
僕は騒ぎの方へ行った。
すると、小さな男の子相手に、浪士が責め立てていた。
周りを通る人々は、知らんぷり。
僕はそれが気に食わなかった。
『それくらいにしたらどうだ?
その子、泣いてるんだよ?
ぶつかったぐらいで、喚くなんて肩身の狭い男だな。』
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