弐ノ章

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浪士から男の子を助けたあと、京をいろいろ歩いていると、すっかり日が落ちて暗くなっていた。 周りは日中賑わっていた人々は、人っ子一人歩いていなかった。 そんな中、複数の走る足音が聞こえた。 少しすると一見、男の子に見える少女が、曲がってきた。 「!? すみません、助けてください。」 彼女は最初、驚いた顔をしたが、すぐに助けてと言ったとき、少し遠くで足音と声が聞こえた。 『こっちに隠れて。 それから、あまり音を立てないようにね。』 静かに言うと、少女は頷いて板の陰に一緒に隠れた。 「あの小僧、何処に行った! 逃げ足の早い小僧だ。」 「まだ近くに居るかもしれない。 探せ!」 気配からして二人かな。 探してるのは、この子の事だろう。 今はここに隠れて、彼等が去るのを待つか。 男の影がだんだん大きくなり、近づいて来ているのがわかった。 その時、悲鳴が聞こえ近づいて来ていた男の影は、遠ざかり見え無くなった。 .
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