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浪士から男の子を助けたあと、京をいろいろ歩いていると、すっかり日が落ちて暗くなっていた。
周りは日中賑わっていた人々は、人っ子一人歩いていなかった。
そんな中、複数の走る足音が聞こえた。
少しすると一見、男の子に見える少女が、曲がってきた。
「!?
すみません、助けてください。」
彼女は最初、驚いた顔をしたが、すぐに助けてと言ったとき、少し遠くで足音と声が聞こえた。
『こっちに隠れて。
それから、あまり音を立てないようにね。』
静かに言うと、少女は頷いて板の陰に一緒に隠れた。
「あの小僧、何処に行った!
逃げ足の早い小僧だ。」
「まだ近くに居るかもしれない。
探せ!」
気配からして二人かな。
探してるのは、この子の事だろう。
今はここに隠れて、彼等が去るのを待つか。
男の影がだんだん大きくなり、近づいて来ているのがわかった。
その時、悲鳴が聞こえ近づいて来ていた男の影は、遠ざかり見え無くなった。
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