■プロローグ■

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はぁ…と息を吐く。 手にかかったその温もりは、泣きたくなるほど温かくて。 でも、一瞬で消えてしまう。 だから私はまた息を吐きかける。 温もりが、消えないように。 私はこのとき、この温もりが全てだと思ってた。 自分の温もり以外、知らなかった。  …君に、出逢うまでは。
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