■北山花梨■

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■北山花梨■

「かりんっ!!かりんってば!!」 「ふぇっ!?」 急に名前を呼ばれた私は、間の抜けた返事をする。 「もうっまた祐樹くんの事ばっか見て!」 優香ちゃんが、頬を膨らませながら私を軽く睨む。 優香ちゃんは、私が自信をもって言える、「一番の親友」。 「ごめんごめんっ!で、何の話だったっけ?」 私は、食べかけのドーナツをパクッと口に入れて聞き返す。 私の今一番のお気に入り。 中にホイップが入ってて、チョコがたっぷりかかってるやつ。 「だーかーらー今日の放課後、どこ行くって話!」 「ああっ!えーっと…カラオケも久々に行きたいな。ゆっきーとか誘って!」 そうやって喋りながらも、目は祐樹くんを追っている。 「おおっ!いいねぇそれ…って!」 花梨の目がまた祐樹くんを追ってることに気づいた優香は、すかさず花梨の残り1個のドーナツをつまんで口に入れる。 「ああー!」 やっと花梨が気づいたときには、優香は美味しかったというようにもうペロッと舌なめずりをしていた。 「ほんと、花梨は祐樹くんの事が好きだねぇ」 優香ちゃんが、からかいながらニコッと笑う。 優香ちゃんは、透き通るような白い肌とパッチリとした瞳が特徴の、とても可愛い女の子だ。笑うと、パッチリした瞳が線みたいに細くなって。 その笑顔がまた私は大好きだ。 照れながら、私は 「うん///」 と頷く。 窓辺で友達とはしゃいでる君を、太陽が照らし出す。 君の茶色い髪が太陽に照らされて、輝いて見える。 意識してなくても、目は君を追っちゃう。  大好きです。  苦しいくらい。  君が好きです。
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