■いつも、君を■

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目が覚めると、真っ白な天井が見えた。 ここは…保健室だ。 「気がついた?」 低くて優しい声がする。 そこには、裕樹くんがいた。 「ビックリしたよ。ちょうど2周目で通りかかったときに、北山が倒れてたから」 もしかして、私をここまで運んで来てくれたの? 私はふと大事なことを思い出す。 「マラソン大会は!?」 「…おう、もう終わったから安心しろ」 そうやってニコッと笑う祐樹くん。 そんな… 祐樹くんは、去年も1位で、今年もみんなから1位になること、期待されてたのに。 私のせいで… 「ごめんなさい!私のせいで…私のせいで祐樹くんが1位じゃなくなっちゃった…」 ベッドから起き上がろうとした瞬間、目まいがした。 「大丈夫だって!俺は来年また1位取り返すから!それよりお前はまだ安静にしとけ」 そう言って、祐樹くんは私を支えてくれた。 「でも…」 私は涙目で祐樹くんを見つめた。 「大丈夫。」 ニコッと笑って、祐樹くんの大きな手が、私の頭をポンポンと優しくなでた。 温もりが、頭から伝わって。 心も、なんだかポカポカしてきた。 ごめんね。 ありがとう。 私の中で、君への愛しさが溢れ出してきた。
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