1人が本棚に入れています
本棚に追加
昼休み。
いつものように、優香ちゃんと喋りながらお菓子を食べる。
隣のクラスのゆっきー(木下雪穂ちゃん)とか、他女子数名も自分の持ってきたお菓子をもって集まってくる。
ゆっきーは高い位置でまとめたポニーテールが特徴的な明るい女の子。
ポテトチップスを広げて、チロルチョコタワーをつくったり。
馬鹿みたいなことをして、でもそれがすっごい楽しくて。
いいなぁ、青春。
みたいなことを思う。
「あっ!!このきなこもち味のチロル大好き!」
そういって私はチロルタワーからそっときなこもち味を取り出した。
「う~ん…やっぱ美味しい!」
私が1人で感動していると、後ろから大きな手が伸びてきた。
「あっいーな。もーらいっ俺もきなこもち好き~」
驚いて振り向くと、君がいた。
まさか、君と好きなものが同じなんて!
こんな幸せなことはない。
私はテンションが上がって、チロルチョコについて熱く語りだした。
「やっぱり私の中でベスト1位は塩バニラかな~」
「だよな!俺もあれ好きだったわぁ。けど、一瞬しか売ってなくて今じゃもう買えないんだよなぁ」
まさかの共感に、私はもうあげぽよ状態だww
「だよね!あっでも、抹茶とかホットケーキも好きだった!」
「まじで!?俺も俺も!なんか、北山とは気合うな」
その言葉が嬉しすぎて、私は頬が熱くなるのを感じた。
そんな盛り上がる2人を見て、優香ちゃんとゆっきー達は嬉しそうににやついていた。
「おい祐樹~外行こうぜ!」
祐樹君の親友、林直哉がそう言った。
「おう!んじゃ、チロルチョコありがとなっ」
そう言って、祐樹君は外へ行ってしまった。
「ヒューヒュー♪良い感じじゃーん」
ゆっきーにそうからかわれても、私はただポーっとしてるだけだった。
口の中には、まだチロルの甘い味が残っていた。
最初のコメントを投稿しよう!