《過去》

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兵「何をやっているんだ!この町の人間は全て殺せという命令だろ!」 兵士は 怒鳴りながら言った。 ?「わかっている…けれど、私は殺すためにこの町に来たのではない」 無表情に凜とした声。 兵士は何も言えなくなり去っていった。 このまま 此処にいたら この子達は 殺されてしまう… ?「着いて来なさい。私があなた達を助けます」 そう 言うと男は パァッと表情を明るくした。 男「ありがとうございます!!え~と…」 ?「…?…。あぁ、私の名前は利汰(りた)よ。」 男「僕は洋介!!」 利「洋介…良い名前ね。妹の名前は?」 洋介の表情が暗くなった。 洋「この子…妹じゃないんだ。知らない子なんだ」 利「そぅ…まぁいいわ今は逃げるわよ!洋介」 利汰は女の子を抱き上げ走り出した。 利「りよ…」 不意に利汰が小さな声で言った。 洋「えっ?」 利「この子の名前は“りよ”」 洋「うん!!」 そして 3人は逃げた… これは 利汰が14歳の時のことだった…
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