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―――。
…意識が戻る。
少年はまだ、目を開けずに何か考えているようだ。
…気を失ってたのかな。
確か、俺。告白して…それで、うん。確かに好きだと言ってくれたんだよな…。
てことは、多分ここは保健室。
きっとあの娘が、心配して俺が目をさますのをすぐそばで待っててくれてるだろう。
そして、そのまま俺が起き上がると涙目で良かったとかそんなことを言って、なんだかんだで良い雰囲気になって…ふふふ。
「ん…。」
少年が目を明け、最初に映り込んだものは女の子ではなく――。
「おっさん誰!?」
記憶を辿ってみても、全く知らないおっさんだった。
ふと周りを見ると、どこまでも広がる白一面の部屋――ではなく、世界。
なぜ…おっさんが…。
これは夢…!?いや、何か違う気がする。
夢であって欲しいが!
と、その時――。
「起きたようじゃな。」
見知らぬおっさんに振り向く。
「だ、誰だ!?」
「――我は神なり。」
自分を神というおっさんがいた。
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