エピソード【1】

3/16
前へ
/27ページ
次へ
彼は私が入ってきたのを見て 「遅い......!行くぞ」 机に置いてあった 自分の鞄を持ち 私の横を通りながら言う 「えっ......もう? あれ......みんなは?」 私はてっきり数人来ていると 思っていたから 彼に問いかけたけど 答えてくれず 部室から出て先に行く彼 「ちょっと......待ってよ」 その後を追いかけるように 着いていく私 「ねぇ......どう云うこと? 他のみんなは後から来るの?」 私が焦りながら言うと 彼は少し歩く速さをおとす 「来ねぇよ...... 今日はクリスマスだしな お前は暇かなと思って」 「えっ...... 何、その理由!」 私はムッとして言うと 「まさか予定あった? なら帰っていいよ...... 別にお前がいなくても 一人で出来ねぇことじゃないし」 「はぁ......じゃあ何で 呼び出すのよ...... そうですよ! 私は予定なんかないから ここに来たんじゃない」 私はむきになりながら 言い返すと 彼は後ろ姿でも クスックスッと 笑っているのがわかる 「ほら、行くぞ」 彼はそう言って また歩き出した。 私は彼に着いていき そのまま学校を出て 街に向かった。
/27ページ

最初のコメントを投稿しよう!

3人が本棚に入れています
本棚に追加