エピソード【1】

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街に出ると イルミネーションで 華やかで 彼は鞄からデジカメを出し 街の風景を撮っている。 やっぱり撮ってる 彼はカッコいい 私はそんな彼に 少し見とれていると 「おい、何...... ぼさっとしてるんだよ」 彼はボーとしてる私に言う 私はその声に気付き 「あっ...... ごめんなさい...... 代役してくれる人 探さないとね...... ただ......立ってるだけだしね」 「はぁ...... お前、バカ? 何のために お前を呼んだんだよ!」 彼はカメラを持っていない 左手を頭に置いて がっかりした態度で 私を見る 「えぇ......わ......私が......」 「当たり前だろ! 俺達の作品なんだから 代役と言っても 演技してもらわないと 他の人には頼まないだろ普通 お前、シナリオだいたい わかるよな? 一応演劇部なんだし」 私はまた彼の言葉に ムッときて 「一応て何よ! この3年間...... 雑用ばっかりで 演技なんてしてないけど 横で見てたから 代役ぐらい出来るわよ」 「じゃあ...... やってもらおうか!」 また彼に乗せられて 強気で答えてしまう私 まぁシナリオは読んだから だいたい内容はわかっている 「わかったわよ! そこの イルミネーションのツリーで 街行く恋人達見ながら 悲しげに立ってたら いいんでしょ」 「そう...... わかってるじゃん そのまま撮るから ツリーまで歩いて」 彼はデジカメを 私の方に向けて撮る
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