プロローグ

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校長「えー、なので、…ですから…」 歩「…長い…」 何故、こうも校長というのは小難しい言葉を並べて長い話をするのだろうか… 今、朝のHRが終わり、全校集会でグラウンドに集まっていた 校長はマイクを通して肥満な体を揺らし話をしている マンモス学園の校長の話は三十分は当たり前、下手をすれば三時間以上、話をするときがある良くあんなに口が回ることだ… 砂「…相変わらず長いな…マンモスの話は。」 愁路も同じことを思っているようで校長のあだ名を口にしながら呟く 歩「…早く、終わってくれよ…」 また、呟いて 何気無く空を見る 雲一つない、青空が広がり 太陽が照り、沢山の点が見える いつも通りの変わらぬ… 歩「…ん?点?」 そこで自分の思った事がおかしいと気付く なんだ?あれは。そう思って目を細める 点はどんどん大きくなり、風を切る音も聞こえる そしてーーー 点は地面に刺さった。 点の正体は『剣』だった 良くゲームの世界で出てくる 「鉄の剣」、「ソード」などと表示されたあの『剣』だ 何故、落ちて? そう考える時間も与えず グラウンドに沢山落ちてきた 「う、うわぁ!!なんだ、これ!」 「キャアアア!!」 「お、落ち着け!!落ち着くん…」 突然の事に生徒、教師は混乱に陥った 勿論、俺も混乱していないわけじゃない ただ、混乱し過ぎて体が動かなかった 砂「…!!…い!!…歩!!」 愁路の声が聞こえて正気に戻る 歩「っ!!し、愁路!?」 砂「何、ボーッとしてるんだ!!早く校舎に走るぞ!!」 歩「わ、わかった!」 そして、愁路と一緒に走ろうとしたが、視界が揺れた 俺は、地面に倒れた 頭に靄が掛かる 砂「歩っ!!」 愁路が俺の様子を見て近付いてくる 歩「…し…う…、じ…」 愁路が俺に手を伸ばす その瞬間、愁路の手が無くなった、いや、愁路自体が居なくなった その代わりに、俺の目の前には鉄の塊があり、何故か一部、血がついていた 歩「…」 俺は、何か何だかわからなくなり… 目の前が暗くなった
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