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「おはようございます。」
聞き覚えのある男性の声で、ベッドから身を起こす女性。
「今日はいつもより五分、起床が遅れましたね。」
真っ白な凹凸の無い仮面を被った男が無機質に声をかける。
「昨日は四分五十九秒。一昨日は四分五十八秒。なんなのかしらね(笑)まあ、気に止めるほどのことではないわ。」
女は気だるそうに髪を梳かしながらベッドから降りる。
女「で、街の様子は?」
白面「はい。現在城下町の総人口は約5500人。内、ixaと思われる人間の数約500。未確認も含めるとその倍はいると予想されます。」
女「ふんふん…中々増えてきたじゃない。隣国の偵察は順調なの?」
白面「いえ。もう一週間以上通信が途絶えています。」
女「おかしいわね。すぐに調査して頂戴。この計画を失敗させるわけにはいかないの。」
白面「畏まりました。」
女「それと。」
白面「はい?」
女「そのナンセンスな仮面、いい加減外したら?」
白面「いやぁ…意外ときにいってまして…その…どうしてもと仰るのなら…」
女「…まぁいいわ。調査隊の方、頼んだわよ。」
白面「畏まりました、みかん様。」
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