尽くす男

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僕がもとの席に戻ろうとすると、心が知らない男に話しかけられていた 男は心の事を狙っていたらしく、顔をでれでれと歪めながら話している 僕が別の席に行こうとすると、男が心の足を触っているのが見えた どうやら心は馴れない酒の席で酔ってしまったらしく、ぐったりしている その隙に、その男は心の足や胸などを触っていた 「おい、やめろ」 僕は無意識にその男の手を掴んでいた 「は?何だよお前」 「女を酔わせてセクハラなんて。とんだ下衆ヤローだな」 男は拳を振り上げようとしたが、周りがざわついてきたので、小さく舌打ちをしてどこかに行ってしまった 僕は眠っている心を抱き上げて店を出た
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