プロローグ

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「あぁ、彼女の言う通りだ。何が 弟子だ、何が俺たちより強いだ! 俺たちは、血の滲むような修行もした、死を覚悟した朱雀との戦いにも勝った俺達が、常に光の影に隠れていた貴様達より弱いわけないだろうが!」 この発言には、大分呆れそして、怒りが込み上げてきた白髪の青年は、黒髪の青年と同等の殺気を込めて金髪の青年たちに放ちながら口を開いた 「意気がるなよ!小僧ども!」 そう口を開き青年たちに目を向けると、金髪の青年は意識を刈り取られ地面に倒れていた。勝ち気な印象が残る少女は何とか意識を残してはいるが、既に戦意はその瞳に残ってはいなかった。 「此くらいは、はね除けてもらえねば、戦いにもならない。よくその様で奴をバカに出来たものだな。奴はこれをはねのけ私に戦いを挑んできたというのに」 少女は意識を何とか繋ぎ止めるように口を開いた 「そんな・・・こんなに差があると言うの。これじゃぁなんのために私たちは戦ってきたというの…」 白髪の青年はひどくつまらなそうに口を開いた 「興が覚めてしまいました。まぁ、バカ弟子と命を懸けた約束をしてしまったので此で私もこの星から旅立ちます。この星は貴方達の好きな様にしてみなさい。今は、眠りなさい」 白髪の青年のその言葉を聞いて少女は意識を手離した。 白髪の青年は上を見上げながら呟くように口を開いた 「バカ弟子お前は、今度はどこに飛ばされた。お前があのまま死ぬわけがない。必ず見つけ出してやる。其れまでにもっと強くなっていろよ、バカ弟子」 白髪の青年は、そう呟き終わると体の端から砂のように崩れ落ちていきそして跡形もなく消え去っていた。 そして、戦いの場には四人の男女だけが残されていった。
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