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しばらくすると一時間目の担当の吉川が教室のドアを豪快に開けて入って来た。
彼の担当する科目は古典。
いわゆる国語である。
吉川の教え方はほぼメインがプリント学習で、前半はプリントみながら授業をして、後半はプリントをする自習みたいな形だ。
生徒の自主性を尊重する教育方針である。
辞書持参もよし、ワーク持参もよし、寝るも吉川な授業であるから、そういう生徒からは《カモ》な授業と呼ばれている。
だから俺は適当に本を読むことにした。
ちゃんとプリントを終えての行動だから安心して本を読めるというわけだ。
周りの奴らは一生懸命頭を掻きながら書いている奴らもいれば、諦めて眠りについているものもいた。
やはりあの受験戦争時代で勉強を怠らないでよかったと思うね。
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