第1章》原因

5/39
前へ
/71ページ
次へ
考えることが子供(ガキ)なのだ。 純粋といえば聞こえはいいが、俗に言う「天然キャラ」。 その天然さでどれだけの男たちが犠牲になったことやら…神様がいれば彼女をお許し下さい、ああイエス様、アーメン。 「にゃー。ねえ、キリちゃん?そんなにため息ついて元気そうじゃないよ?」 ちなみに俺の名は天海斬也(あまみきりや)。通称、キリちゃん。可愛くないぜ。 8月31日生まれの乙女座。うーん、蟹座?あれ? ちなみに彼女募集中だからよろしく。 部活は入ってないが…強いていうなら「帰宅部」だな。 なんて自己紹介したところで誰も聞いてくれないんだ。クソ食らえ、青春。 ちなみに「キリちゃん」というあだ名はこの神流木先輩が命名されたのである。 正直言って気に入ってないのだ。 しかし、何度やめるように言っても、「私がキリちゃんって呼びたいから呼ぶの!文句ある?」と可愛く腰から体を折り曲げて腰に手を当て、頬を膨らませる。 可愛いスリーポイントシュート、きまったあああ。俺の中でホイッスルが鳴り響いた。観客の歓声とともに天国にいけそうな気分だった。 よし、次は甲子園、って違うか。 おっと神流木さんが困っている。 脳内にいるリトルキリちゃんが「みてみろ、神流木さんが困り果てた顔をしているじゃないか」とうるさいので俺は神流木さんに向かって声をかけた。
/71ページ

最初のコメントを投稿しよう!

11人が本棚に入れています
本棚に追加