第1章》原因

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「お前さ、こんな平凡な日常で満足しているのか?」 ああ、充分なくらいさ。 「お前がどんな答えであろうが俺は嫌だね。」 なら聞くな。 そのまま何も言わずにやつの討論を聞いていた。 「俺は普通に勉強して、友達作って、青春してそんなに楽しいか? 俺はそんなくだらない日常を過ごすくらいなら死んだ方がいい。 俺なら、宇宙人とかによって世界が危機にひんした時に、能力も何も持たない俺が知恵と勇気で立ち向かったり 悪霊や妖怪を呪文や特殊能力かなんかでサイキックバトルなんかを繰り広げてみたり、つまりはそんな非日常、非現実的なことに巻き込まれたいんだ。」 大層なこったな白波。 そりゃ俺だって考えたさ、アニメや漫画の主人公になって世界を救ったりしたかったさ。 「しかしだな、今のこの世界はつまらない。宇宙人なんて地球に襲来してきた試しがないし、悪霊や妖怪なんてもんは本当に居るかなんて信じられないし、怪獣がでてきて、宇宙の果てから巨人が助けに来たことなんて一度もない。 本当にこの世は腐ってる。夢や希望もない世界。 そりゃどこかの星とか行けば、グリンピースの人間がデコから光線放って星を粉砕したりするよ。 それとか少女が太刀片手に変な隔離空間作って、化け物相手に戦ったりしていることもある。 でもこの腐った世界じゃそんなの妄想の世界にしか過ぎない。 絶対ありえない、その一点張りだ。 人生がそんなに面白く無いものなら生きているだけ無駄。 むしろ地獄や天国に思いをはせて、逝ったほうがいいんじゃないかとずっとそう思ってきた。」 気づけば俺は鳩が豆鉄砲喰らったような顔になっていた。 お前は何を言っているんだ。 校長のスピーチ並に長いこいつの話の途中、何度も睡魔とリトルキリちゃんが格闘していたが、とりあえず数で圧倒したリトルキリちゃんが睡魔をフルボッコしていたため、なんとか睡魔に負けはしなかった。 しかし俺の理解力は全くついてはこない状態だった。 つまりは、お前は変わった非現実的なアニメや漫画みたいな妄想世界みたいな展開に遭遇したいわけだな。 お前は本当に三次元の人間か? 生まれる場所間違ってないか? 二次元の管理人さん、あなたのところの白波さん迎えにきていただけますかーっと。
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