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商店街を抜けて、右に500メートル程度進むと古い文房具屋がある。そこで【チケット】がもらえるのさ。
情報屋の男が言っていたことは本当だった。
【デッドゾーン】会場へのチケット。それは私にとって、どんな豪華客船のチケットよりも、大事なものだ。
「はーい、ちゃんと並んでくださいねー!」
目の前に比較的大きな船が四隻。それぞれの乗る船の前に私たちは並んでいる。人数は目算でそれぞれ四百人程度。船ごとにそれぞれ一人ずつ人々を整理する係員がいる。
「最後にもう一度だけ確認します!このグループBはここ【無人島】から【デッドゾーン】会場へ行くゲーム参加者の方々の列です!観戦の方はグループA、その他はグループC、Dです!お間違えのないようにお願いします!!」
若い女性の係員がメガホンを片手に叫ぶ。もう片方の手には無線が握られていて、他のグループの係員と人数の確認をしているようだ。
B-307番。私の印。307番ということは、私はグループB、つまり307人目のゲーム参加者ということだろうか。
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