12月

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 私は驚いた。殆どの時間ヘッドホンを付けて、誰とも会話をせず周囲に壁を作っている私に話しかけてくる奴がいるなんて。壁を壊してくる奴がいるなんて。 「いやー。このバンド、ボーカルの声も良いけど何より曲が良いよな! ドラムとかギターの音に、こう胸がわしゃっ!って掴まれるみたいな感じでさ!」  コイツ。このバンドの良さを結構分かってる。私も曲を聞いて似たような感覚を経験したことがあった。 「……私もそんな風に感じてる。他には、聴いてて嫌なこととかも忘れちゃうことがよくある」 「うん。わかる。わかるよ! いやー、まさかこのバンドのファンがクラスメイトの中にいるとは!」  大袈裟に頷く姿。リズムに乗せられたものではなく、私に直接向けられた言葉。そして、屈託のない笑顔。これらが音楽だけの私の世界に侵入してきた。  1歩1歩を踏みしめながら階段を上がった。私はCDが入った鞄を肩に掛け教室へと向かった。昨日アイツと持ってくると約束したモノだ。  曲のサビに入った。ボーカルの魂が込もった叫びが鼓膜を震わす。不思議と胸が高揚した。決して友人などではない。同じバンドが好きというだけのクラスメイト。  だけど耳を塞いだまま会話をするのは礼儀としてなっていないだろう。そう思い、ヘッドホンを外し教室のドアを開けた。 ~~~~~~~~ ぷはーっ!!! いやー疲れました。結構書いたと思います。千字くらいかな? いやはやかなり眠いです。 今は夜中の1時!!! はい。もう寝ます。 おやすみなさい。  
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