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「そんなことをしたら、パレス曹長の命が…」
『姫様を救うためならば、この命など惜しくはない。ドアロックの解除は自分にしか出来ない。時間がない!早くしろ!』
俺は通気孔の蓋を開ける。通気孔の中は煙が充満し、前が見える状態ではなかった。
猫はピョンと通気孔の中に入る。
『さらばだ。姫様を頼む』
「パレス…曹長…。必ず戻って来い!俺達は待ってる!」
猫は煙の中へと消えた。
数分後、ガチャンと音がし、ドアのロックは解除された。パレス曹長が司令塔に無事に着いたんだ。
パフィはドアの向こう側に倒れていた。黒い煙と異臭が立ち込める。
「パフィ、しっかりしろ!パフィ!」
「…ご主人様」
俺はパフィを抱き上げ、他の猫とともに宇宙船へと引き上げた。
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