猫耳少女と逢いに行きました。

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日本国列島の上空。 深夜零時、小型宇宙船は急降下し、地底へと沈む。 「うわ、わ、わ、わ」 ガタガタと土を掻くように、地底におさまった宇宙船。開閉扉から飛び出した筒状の通路を通り俺達は地上へと出る。 パフィの手にはもちろん段ボール箱。頭には猫耳、お尻には尻尾! 「パフィ、尻尾!」 「あっ、いけない」 パフィの尻尾はシュルシュルと引っ込む。 地上に出ると目の前には懐かしい風景が広がる。樹の匂いと土の匂い。夜空には煌めく星。 「ここ…家の近くの公園?」 「うん、ご主人様の実家には明日行きましょう。ワタシ達の愛の巣は…あそこよ」 パフィの指差した先には、築五十年以上のボロアパート。木造二階建て、今にも崩れ落ちそうだ。
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