11人が本棚に入れています
本棚に追加
瀬織はノビている刃平を床に座らせ、背中に膝を当て活をいれた。
「をあ」
まぬけた声を漏らし、刃平が意識を戻す。
瀬織は刃平の頭をなでた。
「狙いは悪くないけど気配が出過ぎ。
さあ晩飯。」
刃平は
「こりゃキツイ。」
とつぶやきながら立った。
晩飯はカツカレーライスとなぜか肉じゃがだった。
ドジコの肉じゃがを、刃平が一口食べる。
「?」
(甘い…お菓子的に甘い!)
恐る恐るカレーライスを食べる。
(甘い!お子様用か!)
瀬織はガツガツいっている。
ドジコが
「どうですか?『ご主人』さま。」
刃平はカレーライスを吹き出しかけた。
「『ご主人さま』も、呼び方としてはどうなんでしょう?ドジコさん。」
瀬織が
「コードネームに、さん、とか、くん、とか敬称は不要よ。
おかわり。」
と、たしなめながら皿をドジコに出した。
最初のコメントを投稿しよう!