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数秒後…
ホノカ
「…あへぇ…」
早っ!?
え、てかダメ、女の子がしちゃいけない顔してます
顔は涙と汗と鼻水でぐちゃぐちゃ、どこを見ているかわからない目線…極め付けは半開きの口からだらしなく垂れる舌と涎…
そんなホノカさんを見て、部下達の緊張感がさらに強まるのを感じました
あの奥では何が起きているんでしょうか…
シエル
「アリアナ…ボク達…無事で済むのかな…?」
私はホノカさんの様子を確認していると、シエルが私の手を握ってきました
アリアナ
「…大丈夫ですよ…奥にいるのはマスターです…あの方は…大丈夫です…」
そう言って、シエルの不安を取り除こうとしましたが…どうでしょうか…
紅
「…待たせたな」
その声が聞こえた途端、食堂にいる全員の背筋が伸び、緊張感が最高に達しました
紅
「…?何故お前たちはそんなにキッチリしてんだ?もっと騒げばいいものを…」
無理です
できるのはマスターより強い者か真性のバカです
紅
「まぁいいか…おいホノカ、ちと手伝…うわ、なんでアヘ顔してんだよコイツ」
マスターの所為です
紅
「んじゃ俺一人でやるか…」
マスターはそう言って、また厨房の奥へと入っていきました
そしてまた出てきた時には、私達の顔はだらしなく緩み、緊張感からの解放で、涙が止まりません
紅
「いやぁ…まさかA5ランクの牛肉が50kgも手に入るとは…本来の味と調理した時の味と匂いを楽しむために、刺身と炭火で焼いてみた。一人一人の量は少ないが…味わってくれ」
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