4

19/30
前へ
/692ページ
次へ
早速、客を拾ったメレンゲさんが来た 空き部屋を確認して 「前金で三万で3時間です 延長は30分ごとに五千円です 6時間まで延長可能です」 黙って財布を出し 顔が見えないようになってる小窓から 手と金だけが突っ込まれる こっちからは全身丸見え メレンゲさんに部屋の鍵を渡して終わり 二人が消えると 黒板のマグネットを 『神社』から『203』に移動して 時間を書き込む 「高くね?」 慎吾が驚く 「クラブに行ったら 酒代に 姉ちゃんにプレゼントに 店終わったら飯連れてって 上手く落とせば更にホテル代… ここは 部屋にある酒も飲み放題だし シャワーもベッドも 独り占めできる女も付いてんだから安いだろ?」 ま…酒は 高級なウィスキーやブランデーの空き瓶に 激安の酒をいれてるけどな… 「ヤバくない?」 「少ししたら目ぇ付けられて 警察が踏み込んで来るさ…」 固まる慎吾 …笑える 今日何度目? 「心配なら、それ着てな」 非常用に置いてある 蕎麦屋の上着と盆と丼 もし、踏み込まれたら 出前に来た蕎麦屋に変身 ガチャ… 「どーぞー」 玄関で靴を脱ぎ、デージーさんが二人を連れてきた 来た…来た… 慎吾が黒板を眺めていたから 「オイ…シンゴ…」 小さい声で呼んで マジックミラー越しの客を指差す
/692ページ

最初のコメントを投稿しよう!

8053人が本棚に入れています
本棚に追加