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泣いたらダメ…
……堪える
「……………。
奥さん……
オレ、軌道修正します…から……
少し…だけ……
……時間をください…」
頭を下げた
「ふぅ~ん
……時間ねぇ~…」
奥さんからため息にも似た
安堵の息が漏れた
「じゃあ~慎吾ちゃん?
少しだけよぉ~〜
約束よ?
わかったぁ?」
いつもの奥さん……
いつもの笑顔……
いつもの口調……
その『いつも』の大切さを
痛いほど全身で受け止めた
苦しいほど自分を責めた
この痛みは
一生忘れない
必ず、奥さんが知ってる
『いつも』のオレに戻りますから
待っててください
オレには
待っててくれる人と…
帰る場所があったんだ…
お父さん、お母さん…ゴメン
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