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「川崎さん?」
優君が呼ぶから
「優さん」
と呼ぶことにした
もう小学生だしな
『優さん』
うん、なかなか、いけるか…?
メイが
カッコイイ架空のヒーローを描いてやると
めちゃめちゃ喜んでいた
いいなぁ~
オレには才能ないからな…
「名前は何にする?」
「んー…赤仮面・優…?」
プッ…
優さんも才能ないな
「『レッドライオン優』は?」
横から加わる
「うわーーー!
川崎さん、それかっこいいじゃーん!
…メイさんソレにする」
『れっどらいおん・ゆう』
メイがひらがなで書き込む
まだまだ優さんには勝てるから安心…
まだ先でいい
社長さんと奥さんにお礼をするのは
もし、万が一間に合わなくても
オレには大切な弟の優さんが居るんだ
優さんに恩返しでもいいんだ
色々教えてやろう
心にゆとりができた
優君と奥さんが帰ったあと
メイと飯を食う
「アイツさぁ~」
優さんのこと?
「学校も家もつまんないんだって…」
「なんで?」
「みんなすぐ怒るから…って
こないだ
庭の噴水に粘土詰めて
上から瞬間接着剤つけて固めたら
次の朝水を出したら爆発したんだって」
ハハハ…
相変わらずゲリラ戦士なんだ
優さん?
オレは優さんがどんな事をしても
見捨てたりしないからね
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