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「運転…ごめんなー。」
車が順調に走り出して渓人がボソッと呟く。
「良いよ~。こっちこそごめんね。日の高い時間帯から
お酒なんて…」
クスッを笑いながら返事を返すと、
「イヤ。寿司は旨いし、お父さんもお母さんも…
許してくれたみたいだからホッとした。」
渓人もホッとしたんだ…
「次は…渓人のご実家だね。」
「あ…うん。うちは大丈夫。みーのこと…反対したりしないよ。」
渓人はそう言ってくれるけど、わからないんじゃない?
心配になって、丁度良く信号が黄色に変わったので
ブレーキを踏み停止線で止まる。
渓人の顔を覗き込むと眠いのか目を閉じて
今にも眠りそうだった。
疲れてるもんね。わざわざありがとう…
そう思いながら、その先は何も話さずに車を運転した。
渓人はすっかり寝息に変わっていた。
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