宵闇

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「狡いな」 芙蓉の目がふわりと柔らかくなる。 「お前の目が美しすぎて、抗えなくなるよ…」 手首は滑らかで温かい。唇は何度も口付けをしていくうちに湿り気を帯びてくる。 「芙蓉…芙蓉」 「玻璃…すまない、すまない…」 交じり合うほど肌を触れ合わせているのに、芙蓉はずっと謝っていた。 何にかはわからない。 私に対してなのか、自分に対してなのか…。
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