ヤンデレ、それは歪んだ愛

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◇ 「とりあえず何処まで逃げるんだ?」 「学園の屋上だ」 「屋上…?何かあるのか?」 「察しがいいな、絶対強制型魔法陣を作ったんだ、これで奴は元居た他国の学園に強制変換される」 「成る程…、えぇ!?」 「何だ、嫌なのか?ならここで降ろす事も可能だが「いやいや!それは無い!むしろ前みたいな生活が良いに決まってるだろ!」…フン」 アーサーはいつもの仏頂面で鼻を鳴らすが僅かに口元を緩ませていたのを恭介は知らない。 「でもそろそろ来るんじゃ無いのか?」 「学園までなら俺の転移で…「バカか、奴は恭介の全てを知っていると豪語しているんだぞ、魔法なんて使ったら一発で場所がわかる」 「その為の誘拐だぞマスター」 二人に軽い説教を受けた気分になった、まぁそうだけどさ… 「恭介さーーーーん!!」 「ゲッ」 後ろから凄い剣幕で近付いて来るメルカ、まさに未来日記のユノの様な…。 「伏せてぇぇぇぇぇ!!」 メルカの右手から黄金の槍が飛び出し、アーサーは立ち止まり、半回転しながら槍を剣で弾く。 「なっ…!?私の…レーヴァイテンが…」 槍を弾いたレーヴァイテンには亀裂が走り、今にも折れそうになっていた。 「まさか…あの槍は…!」 「恭介さんを…返せ!!」 「ッ!?」 反り返って避け、アーサーはレーヴァイテンをしまって聖剣を取り出し、メルカの喉元目掛けて突きを放つが、避けられ、逆に回し蹴りのカウンターを決められた。 「ぐっ…「恭介さんの邪魔する女は…全て死ね!」 槍を聖剣で弾く、すると聖剣にもヒビが入り、アーサーは気にしながら槍を弾く。 見る見る聖剣は崩れていく、崩れていく度にアーサーの顔が険しくなり、次の瞬間。 バキッ 「なっ!?」 声を出したのは俺、聖剣が折れた瞬間、槍の先はアーサーの腹部を貫通し、アーサーは血を吐いて倒れる。 「アーサー!?」 俺は慌ててアーサーに駆け寄り、抱き上げる。
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