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◇
あれから三日が経ち、未だ一切の手がかりが無いまま時間は過ぎる。
俺はそんな大事な時に
「嫌だ!絶対に嫌だ!」
「しかし恭介、これはサタンとツカサが責任を持って…「嫌だ!」
アキラに影響されたのか、サタンとツカサが黒猫を拾ってきた。
「黒猫なんて不吉なだけだ!幸福なんて運ばない!だから飼わない!」
「何でそんなに嫌がるの?可愛いじゃない、ほら」
「近付けるな!嫌いなんだよ!」
「良い加減にしろマスター、部屋で飼うなら問題は無いだろう」
アーサーに有無を言わさない威圧感に圧され、思わずクッ、と声を漏らす。
「だ、だからと言って…そ、そうだ!飯代はどうするんだ!払え「るに決まっているだろう、この家の貯金が幾らあるか計算した事はあるか?軽く国が買える程度だぞ、しかも貯めたのは紛れもなくマスターだ」
その三分の一がお菓子代と計算した事はあんのか!とキレたかったが言い返すと卍固めを極められそうなので言わない。
「お願いマスター!」
「頼むよクサナギ!」
「ぐっ、ぐぬぬ」
頭の中であらゆる苦悩が混雑する。
結果…
「わかった、でも行動範囲は四人部屋だけだ、いいな?」
「やったぁ!ありがとうマスター(クサナギ)!」
久しぶりと言うか、パワーアップした鳩尾ツインダイブが決まり、俺はぐふっと軽く吐血する。
痛さを表すならタンスに小指をぶつけた時の三倍だ。
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