4590人が本棚に入れています
本棚に追加
アナザーは本能的に危険を察知したのか急停止してその場で構える。
「へぇ…賢い判断だな」
俺の全身には血が滴る様な紋様が浮かび上がり、髪の色も赤黒く変色していた。
その姿は…まさに狂った化け物。
「さて、来いよ」
アナザーはかかってくるが俺は簡単に頭を掴む。
ジタバタと暴れるが離れる事はない。
「消えろ」
アナザーは一瞬で砂と化し、荒れた大地に吹く風によって散って行った。
「やっぱり擬似化ボックス強いな、また作ってもらおう」
空になったボックスを拾い上げ、ポケットにしまう。
ー 驚いた、あれ程までとは ー
「もういいのか?」
ー あぁ、久しぶりに良いモノを見た、少しオマケしてやる ー
すると一瞬で身体の紋様は消え、指輪が真っ黒になった。
「何かしたのか?」
ー さっきの状態を魔法兵装に組み込んだ、名付けるなら…そうだな。
【魔神兵装・混沌ノ王】 ー
「混沌ね、破壊しかし脳が無いってか?」
俺は自嘲気味に笑う、すると声はクスクスと笑った。
ー 違うな、何かを守るために破壊する、そんな感じがするよ ー
「へぇ、そんな人間に見えるのか?」
ー まぁな、おっと時間が来たみたいだ、また…あ…る…日ま… ー
最後は途切れてわからなかったがこう言ったんだろうな。
また会える日まで。
この力、ありがたく受け取るぜ。
最初のコメントを投稿しよう!