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◇
「ねぇお兄ちゃん、何か大切な事を忘れてる気がするんだけど」
「気のせいじゃないか?」
すると携帯が震え、ルシファーからの電話と言う事に気がつく。
「もしもし?…そうだな、あぁわかった、そうする」
ピッと電話を切り、何の電話だったの?とレイラは聞いて来る。
「昼飯はどうするって言う電話だ、丁度外に居るし食って帰るって言っといた」
「と、と言う事は…!」
何故か嬉しそうにしている、まぁレイラの思考が手にとる様にわかる。
「二人で昼飯だ「やったぁ!デートって事!?」…ま、まぁそうなるかな?」
すると手を掴まれ、レイラに引っ張られる。
「もしかしてって思って美味しい飲食店を探してたの!そこに行こ!」
「時間はあるから歩いて行こうぜ?」
「いや!早く行こっ!」
されるがままに引っ張られ、俺ははぁ…、と溜息を吐きながらも微笑む。
(家に帰ったらサタン達に言われそうだなぁ…)と思いつつ。
「…こちらステラ、目標の補足に成功、尾行を続けます」
(あぁ、気を付けてな、隙があれば渡したモノを使え、いくら奴とてそれには敵うまい)
カチャカチャとスカートの下に隠した小型ナイフを確認し、ステラは「了解」とだけ伝えて念話を切り、二人の後を追いかけた。
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