4590人が本棚に入れています
本棚に追加
「ハァァァァ!!」
黄金の刀に魔力を込め、回転した勢いをつけて斬撃を放つ。
「グ…ォ…」
「なっ!?アシュラが力負けしてるだと!?」
「悪いけどさっきコレを使わせて貰った」
勇者は手に握った黒い箱をウルに見せた。
斬撃をまだ受け止めているアシュラに向けてもう一発、白銀の刀で斬撃を放ち、アシュラは耐えきれず、手を広げる。
「悪いけど…僕は君達を許せない」
一瞬でアシュラの後ろに立ち、両方の刀を鞘にしまうと同時にアシュラは細切れになり、黒い霧になって霧散する。
「ば、バカな!奴は最強の英雄王を殺した大悪党だぞ!たかがお前程度に…がはっ…」
ウルの鳩尾を殴り、ウルはドサッと前のめりに倒れた。
「痛た…、早く治癒しないと…」
胸部の辺りを抑えながら近くの壁にもたれかかり、治癒魔法を唱えようとした瞬間、勇者の視界は暗転した。
◇
「へぇ、パワーアップでもすんのか?」
ボタンを押し、白い箱の中から光の玉が現れたと思えば自分の中に溶け込み、一瞬で纏っていた武装が一転する。
「へぇ、中々…」
最初のコメントを投稿しよう!