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「フル…バースト!」
アキラがフェニックスを消し飛ばす量の極太ビームを放ち、勇者がやった!と言う。
「いや…、無理だ」
一瞬で火の粉からフェニックスが具現化し、大きさは全長8mを超える。
「そんな…!」
「マズイ、攻撃したら相手の思うツボだ、一体どうすれば…!」
◇
「ルシファー!マスターの様子がおかしいぞ!」
アーサーがルシファーの部屋に飛び込んで叫ぶ、ルシファーは慌ててリビングの方に駆け出す。
「これは…!?」
恭介の身体から黒い瘴気の様な物が流れ出す、看病していたルカは狼狽えていた。
「ルカ!何があった!」
「ち、違うんです!と、突然こんな感じに!」
「突然…だと?何が起こっているんだ!?」
◇
「あれ?また来たのか?」
ー 久し振りだな ー
「お前かよ、てか何か用事か?」
ー まぁな ー
「で?用件は?」
ー あの力…使わないのか? ー
「力…?あぁ、あの時の」
ー 身体が動かなくて意識不明、滑稽だな ー
「うるせぇ、てか何で知ってんだ?」
ー さぁな… ー
「まぁいいけどさ、それで?使ったらどうなる?」
ー 知らん ー
「知らんって…オイ」
ー 力の形など人それぞれだ、それに…早く行かないと大事な者を失うかも知れんぞ? ー
「…どういう意味だ」
ー そこまでは知らんさ、助けたいなら力を使え ー
「待て!話は終わって…」
◇
「……ぅ」
「恭介!」
「【魔神…兵…装…、混沌…ノ…王】」
指輪から一気に黒い霧が広がり、周りに座っていたルシファー達は恭介から一気に離れる。
黒い霧に包まれた状態の恭介はムクッと起き上がり。
一気に霧を振り払う。
「う、動けるのか?」
「おぅ、さっきまで動けなかったけどな、さて…と」
皆を見るとホッとした表情になっていた。
「色々迷惑かけてたみたいだな、悪かった」
刹那、窓ガラスが割れ、外から傀儡人形が押しかけてきた。
「邪魔だ」
恭介が軽く手を払うだけで塵と化し、割れた窓ガラスに足をかける。
「じゃあ行って来る、修理よろしくな」
バッ、と飛び降り、転移する。
目的地は学園。
「さて、…反撃開始だ」
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