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◇
「っしゃあ!俺の勝ち~!」
「ちょ!グレン!てめぇイカサマだろ!」
「俺にポーカーで勝とうなんざ百年早いぜ」
「僕はフルハウスだね」
「わ、私もフルハウスです!」
「どういう事だ?」
「すまない恭介、思いのほかグレンと言う男は面白い」
「いや、そんな事聞いてねぇし、何で捕虜が俺の家で遊びながら飯を食ってるのかを聞きたいんだよ」
「それはだな…」
~~~
恭介が部屋を去った直後。
「うっ…」
「おっ、目が覚めたか?」
「ここは…?」
「クサナギの家だ、てかグレンだっけ?」
「お前は…!まさか俺に拷問でもして吐かせる気か?そんな事しなくても話す気だから心配すんなって」
「えらく口が軽いな、何か裏でもあるのか?」
「そんな事はねぇよ、どう足掻こうとここからは逃げれそうに無いしな」
「じゃあ全部話してもらおうか」
「まぁ先ずは自己紹介でもしようぜ?俺はグレン=モーメント、そういや俺の力が気になるとか言ってたよな、俺の力は生まれつき、固有属性とか言う物でな、属性の中ではごく希少な…「いいから早く言え」わかったよ、俺の固有属性は【方向】だ」
「方向?」
「そ、言葉通り進む方向を変えれる、魔法とかは無理だが人間の進む方向を操作出来る、こんな風にな」
自分の方向を変えて部屋の天井に張り付く。
「何かゴキブリみたいね」
ツカサがそう呟くと集中を切らしたグレンが床に落ちる。
「ご、ゴキブリはねぇだろ」
「あっ、聞こえてたらゴメンなさい」
「聞こえてる!」
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