反撃、執行委員会

6/6
前へ
/343ページ
次へ
「因みにステラは俺と違う体質って奴だ」 「ドラゴンスレイヤーじゃないのか」 俺は少し残念な気持ちになる。 「…グ、グレン!恥ずかしいから言わないで…!」 ステラは少し顔を赤らめて言う、しかしグレンはニヤニヤ笑う。 「別に恥ずかしい事でもねぇだろ?小さい頃に服まで燃やしたなんて言わねぇから…、ちょ…待て!怒るな!熱っ熱い!」 「とりあえず執行委員長の事教えろ「その必要は無いね」 途端に空間が歪み、俺、グレン、ステラ、意識の無いウルが空間の中に引きずりこまれる。 「恭介!」 「俺はいいから家の事頼むぞ」 そう言うと景色が変わり、会議室の様な所に立っていた。 「へぇ、お前が委員長か?」 「えぇ、私が執行委員会委員長、フレメア=アーヴァーンよ」 優雅な雰囲気を漂わせ、常に上から物を言われている様な感覚、鼻のかかった喋り方。 「お前みたいな女は嫌いだ」 「あら?奇遇ね、私も貴方の様な下賤な男は嫌いなんですよ、それに…生きてたのね、グレン」 「アンタに殺されかけたけどな、もうアンタに従う気はねぇ」 「ではそこで這いつくばってなさい」 刹那、グレンは床に叩きつけられた様に伏せ、少しずつ床に亀裂が走る。 「どうグレン、自分が使っていた力でやられる気分は?」 「がっ…なん…だと…!?」 「ステラ、貴女は私に楯突くの?」 「ぁ…ち、違う…わ、私は…!」 「ステラ!さっさと逃げろ!」 グレンが叫ぶ、と同時に俺は異常な殺気を感じ、ステラの周りに結界を張る。 フレメアの背中から黒く、大きな手が現れ、結界の上にのしかかる。 「こっちだ!」 強制転移させて三人を掴み、外に移動する。 「会議室が滅茶苦茶ね、それに…逃がさないわ」 フレメアはクスッと笑うと傘を広げ、転移した。
/343ページ

最初のコメントを投稿しよう!

4590人が本棚に入れています
本棚に追加