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魔法は決着がつか無い、と感じた俺はその場から遠ざかり、例のバズーカを引き出す。
「フル…ショット!」
超極太ビームが発射されるが混沌魔法によって消され、フレメアは微笑を浮かべる。
「面倒な奴だな…」
どうやって勝とうか模索しているが出てこない、時間だけが過ぎて行く。
「他の魔法は使わないのかしら?」
「そんなに使って欲しいんなら使ってやるよ…この力をな!」
指輪に魔力を込める。
「【魔神兵装・混沌ノ王】…展開!」
指輪から黒い霧が吹き出し、俺の身を包む。
段々と形を形成して行く…、その時、俺は感じていた。
自分の頭がいつになく冴えている事を。
黒い霧が消え、俺は自分の体を確認する。
「へぇ…これが俺の兵装か」
先ずは両手、真っ黒の籠手を装着し、足も、腰も、胸も、頭も全てが黒い鎧。
唯一腰に備え付けられている二つの小銃。
時折漏れる赤いオーラ、その姿はまるで…
「狂戦士(バーサーカー)だな、成る程、破壊が一番似合う」
「無骨なデザインですわね」
目の前には同じ格好のフレメア、俺は直感的に思った。
この兵装は俺だけの物だと。
「さて、戦り合おうか」
小銃を抜き、某魂食いの左右対称(シンメトリー)の死神の、小指で引き金を引くスタイルの持ち方をする。
「蜂の巣になっても文句言うなよ」
「その言葉、そっくりそのまま返しますわ」
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