大概勇者ってのはクズだ

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◇ 「ただいま~、ってあれ?」 「ゴメン!本ッ当にゴメン!」 ルシファーが見たのは珍しく鎧を付けてないアーサーに謝り続ける恭介の姿。 何故なら。 「私の…お気に入りが…」 無残に砕けた鎧、そこにはくっきりと拳の跡が。 「マスターのせいだ…、マスターが…」 かなり気に入っていたのかアーサーは少し涙目、俺はひたすら謝り続けていた。 「マスター」 「ゴメン!」 「あの青銅の鎧は私が唯一可愛いと思って気に入った品なのだぞ」 アーサーは目元を赤くして言い、恭介はあわわと慌て、爆発する寸前だった。 「もう…」 「アーサー?」 「マスターなんて嫌いだ!」 ガシャーン、と何か崩れ去る音、恭介は白目を向いて倒れ、慌ててルシファーが駆け寄り、揺さぶった。 「ふん!」 アーサーは部屋から出て行った。 「アーちゃん!」 サタンは後を追いかけて行った。
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