青銅の鎧って序盤から中盤にかけて使えるよね。

5/36

4590人が本棚に入れています
本棚に追加
/343ページ
◇ 「嫌だ」 初めての語りですね、私はサタンです。 現在、アーちゃんを連れ戻そうと頑張ってます。 「マスターが心配してるよ?」 「知るか、マスターなど知らん」 ぷいっと頬を膨らませてそっぽを向き、私は小さく溜息を吐く。 「…飴」 ピクッと反応するがアーちゃんはぶんぶんと首を振り、考えを振り払う。 …これは相当きてるね(怒り的な意味で) 因みに私達はマスターのギルドカード(通帳的な物)を拝借し、宿をとってたりします。 てへっ☆~(ゝ。∂) マスターは「死ぬから、それ死ぬるから絶対やめろ」って言うんですよねぇ…、ちょっと残念です。 それよりも! 「ア~ちゃん…!帰ろうよぉ…マスター心配してるって…!」 「嫌だ!私は帰らん、帰るならサタン一人で帰れ…、マスターなんて…嫌いだ」 布団の中に潜り込み、サタンが剥がそうとしても絶対に剥がれない。 魔王を倒した唯一の女勇者なだけはある。 とサタンは思い、溜息を吐くと空間を開いて中に入って行った。 暫くするとひょこっと顔を出し、一言いった。 「マスターは何でもする人だよ、どんな不可能でも可能にする、そういう約束だったでしょ?」 そう言って再び空間の中に戻り、居なくなったのを確認するとアーサーは布団から顔を出し、ポケットの中に入っていた最後の飴玉を口の中に入れた。 そしてガリッ、バキッ、メキメキ 「無くなってしまったな…」 跡形も無く噛み砕いた飴玉を食べ終えて呟き、再び布団の中に潜り込んだ。
/343ページ

最初のコメントを投稿しよう!

4590人が本棚に入れています
本棚に追加