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◇
「…しまった」
「どうしたおっちゃん?」
鉄工のおっちゃんは頭を叩いてあぁ、と声を漏らし、一言いった。
「直すのに必死すぎて装着する為のベルトがねぇ」
「ベルト…?…それは特別な物なのか?」
「あぁ、さっき見たが…あれは海龍の皮だ」
「……採ってくる」
「え?ちょ…」
おっちゃんが言う前に俺は転移し、海に向かった。
待ってろよ、…皮!
◇
バカが…死ぬぞ、奴は世界一でかくて魔物の中じゃトップクラスだ。
「あれ?」
「おぉ?いらっ…は?」
恭介が去った直後に現れた小学生くらいの女の子、にしては不思議な感じだ。
「ここにマスター居なかったですか?」
「マスター…?」
「草薙 恭介とか言う人です」
「恭介…あぁさっきの奴か、奴なら…いや」
俺は言うのをやめた、何故なら…奴は死ぬからだ。
海龍に単身挑むなんて馬鹿げてる、どんな奴でも勝つ事なんて不可能だ、そんな悲しい事実をこの女の子に突きつけたら…この子は泣くだろう。
「またですか…本当に問題ばかり起こすマスターです」
すると女の子は分かった様に頷き、見透かされた気がした。
「では、また来ますね!」
そう言って女の子も転移した。
何者なんだ?
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