青銅の鎧って序盤から中盤にかけて使えるよね。

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「ここか…!」 目の前にはカクカクの文字で描かれた看板、そこには【レイグル一家】と書かれたギルド。 俺は扉…では無く壁を蹴破り(破壊と言ってもいいぜ)中に入った。 なんだ!と言った男達が俺目掛けて武器を構え、どれも剣とかやりとかの魔武器だった。 「鎧は何処だ」 「知るか!」 一人の男が向かって来るが一瞬でルシファーに頭を鷲掴みにされ、カウンターの酒棚に投げつけられた。 「お、お頭を呼べ!「俺なら居るぜ」 中から身体も財布も細そうな男が現れた。 「もういいや、ルシファー」 「準備OKだ」 「え?いやちょ…待っ…」 刹那、視界が真っ白になり、その場には俺とルシファー以外の人間が気絶していた。 「さて…「え?」…ん?」 俺が後ろを振り向くとそこには先程の青銅の鎧を着たアーサーが立っていた。 「は?」 「いや…え?マスター?」 状況確認 「まさか出て行った瞬間にそいつらから奪い返した?俺ら不要?」 「盲点にも程がある…」 ルシファーは片手で顔を覆い、俺は大きく溜息を吐いた。 「あの…マスター」 アーサーは何処かそわそわしている、はっ! 「ゴメン!」 気が付けば俺は頭を下げていた。謝る。 そして謝る男と書いてシャーマンと読む。 謝男(シャー・マン)だ。 「いや…謝るのは私の方だ…すまないマスター、悪い事をした」 「壊したのは俺だし…せめて直して返そうとしたんだ、俺には可愛い鎧なんてわからねぇし…」 「マスター…」 するとアーサーはキッと俺を睨むようにみると近づき、思いっきり俺の頬をビンタした。 ゑ? そのまま俺は壁をぶち破って転げ回る、とんでもなく痛い。 「腑抜けが!可愛い鎧なんて私が着るわけ無いだろ!帰るぞ!…まぁ、今回の事は許してやらん事も無い」 アーサーはそう言うと勝手に転移して消え、何かを残して行った。 「なんだこれは…」 ルシファーは紙らしき物を拾って広げ、読むとフッ、と鼻で笑った。 「なんだ?」 「マスター宛だな」 そこにはこう書いてあった。 【マスター、次からは優しくしろ、使い魔と言えど痛い物は痛い】 オイオイ… 何も事情をしらねぇ奴が読んだら大変な事になんぞコラァ…(# ゚д゚) 俺は炎で跡形も無く消し去り、おっちゃんの店に転移した。
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