青銅の鎧って序盤から中盤にかけて使えるよね。

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◇ 「ごべっ!?」 転移した瞬間に頭が鳩尾に減り込む…、色々リバースしそうだ。 「サタン!…全く、マスターに余り迷惑をかけるな、とりあえず甘い物を」 そう、アーサーは甘い物が大好きな女の子、可愛いのに可愛くない。何故なら冷たいから。 「どうした、早く寄越せ」 アーサーは聖剣に手をかけて言う、俺はポケットから段ボールに一杯入った飴玉を渡す。 「うむ」 噛み砕く音が聞こえてきた、あれ女の子だっけ?、スナック菓子じゃねぇんだぞ。 「おっちゃん、これ」 俺はポイっとある物を投げつける。 「ひやぁ!?」 おっちゃんは驚きの余り転ける。 「ま、魔皇帝の名前なんてこの店に置けるか!」 「置いてくれ、これからも世話になる、またあんなバカが来たら面倒だしな」 そして俺はガサッと山の様な素材を置き、おっちゃんは恐る恐る手を伸ばし、確認する。 「どれもSSS級の素材じゃねぇか…!」 「これでオリジナルの武器を作ってくれ、それにアンタって…」(勝手に検索させてもらいました) おっちゃんはギクッと肩を震わせた。 「先祖がこの聖剣を作った人らしいな」 「そ、それは真か!?」 アーサーが食いついた。 おっちゃんはため息を吐き、力無く笑った。 「まぁな、俺の先祖は確かにその聖剣を作った」 「なら伝説の再来、次は世界一の武器屋を作らねぇか、俺が全てを保証する」 「全く、とんでもねぇ奴だな…学生の吐くセリフじゃねぇよ」 おっちゃんは手を伸ばし、握手を求めてきた、俺は迷う事無く手を握り、おっちゃんの顔を見た。 「最強無敵の男に相応しい武器を作ってやる、その代わり最高の素材を持って来てくれ」 「了解だ、これで決まりだな」 「あぁ、しかし…この設備じゃなんとも…」 「ならこうすりゃいい」 俺はあらかじめ用意しておいた魔法陣を発動させ、新たな建物を創造する。 「新改装だ」 煌びやかな壁の装飾、どこの高級店にも負けない店が完成した。 「凄い…!」 「俺達の武器も忘れるなよ、店主」 「あぁ、悪魔王の武器や魔王の武器、それにお世話になった勇者の武器もな」 「この聖剣にも負けない剣を期待する」 俺達はおっちゃんに手を振りながら転移した。
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